
【実例付き】飲食店は厨房内の動線を整理・最短化で確実に利益がふえる!
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飲食店狭小店舗の広さと売上の関係を分析
狭小店舗の実例その1
新御茶ノ水で中華料理店居抜き25坪程を契約しラーメン店を開業されました。 大学生もビジネスマンも溢れるほどいるこの街なら十分採算がとれると判断されたようです。お店がオープンした日から連日、ランチ時から3時ごろまでは満席状態が続いていました。案の定席が足りない、席があればあるだけ稼げると強気の発言でした。 ところが想定外の事態が起こります。19時を過ぎたあたりから客足が急に遠のくのです。慌てたご主人はすぐにメニューに変更を加えます。夜はラーメンからチョイ呑みのラーメンバルに衣替えです。それでも思う程の売上に至らず悩んだあげく3ヶ月で店を閉店する決断をします。 すぐに後継テナントが見つかりお店もご自身が居抜きで買った値段で売却でき損害は最小限に食い止めた格好です。そこからがこのご主人の真骨頂です。 手元に残ったお金で借りられる物件を探し始めたのですが、門前仲町で9坪の小料理店居抜き物件が見つかりすぐに契約したのです。 カウンターだけのそのお店は10席程しかないのですが、開店前から行列が出来るお店となり新御茶ノ水で損を出した分はあっという間に帳消しとなったのです。狭小店舗の実例その2
恵比寿で本格イタリアンを出すその飲食店は週末ともなると常連さんで満席となります。 入口付近に大きなピザ窯もあり人気のお店です。週末満席が続くある時、直下階の地下1階が閉店になるとの情報が大家さんから入り思い切って借り増しを決断します。 同じ料理を提供しつつも地下は多少Barの雰囲気と貸し切りのパーティーが出来るような設えにしてスタートしました。オープン当初は貸し切りニーズも多かったと言いますが常時一杯になることはなかったと言います。 オープンから1年ほどたった頃、オープン前と客数や売上を比べて愕然としたと言います。なんとオープン前と売上は変わらず、客数もほとんど伸びていなかったそうです。 つまりもともとのお客様を二つのフロアーでシェアしていただけだったのです。当然すぐに地下階の解約を出し元の人気店に戻ったのです。飲食店経営の要、売上が同じでも「利益」を増やせる3つの賢い方法があります
10坪の狭小店舗が支持される理由
お盆や年末年始の高速道、どこのサービスエリアも人で一杯です。フードコートのようなテーブル席は広くて席数もあるのにどこにも空席がないと言った経験はないでしょうか。まったくうんざりします。 それに引きかえ10坪のお店はどうでしょう。いつも混雑していて詰めて詰めて座る飲食店は最初から覚悟が出来ています。ラーメン店にしても立ち飲みのバルにしても居酒屋でも隣との距離が気にならないどころか一種の一体感があって楽しいものです。 たいていお店のご主人や女将さんの人柄やトークにつられてその居心地を求めるお客さんが多いせいか、他人同士でもすぐに意気投合出来るところが狭小店舗の最大の魅了くと言えるでしょう。数字で見る10坪の飲食店狭小店舗
ここで注目したいのは「満室稼働率」です。 お店が今日はいっぱいでもう入れませんという時の状態を指すのですが、レイアウトやテーブル、椅子の形状で大きな差が出てきます。その差とは満室時の稼働していない席の割合です。 例えば4人テーブルが7個あるお店の収容人数は28人です。ここに2人組のお客様が7組来られると満席となります。つまり28人収容できるのに14人で終わりです。 これに対し15席しかないお店でも長椅子とカウンターだけのつくりだと詰めれば15人は座れる計算です。 賃貸面積に割り直すと(席数を1.5で割る)- 28席の飲食店=約18坪
- 15席の飲食店=約10坪
~まとめ~
カウンターをコの字や馬蹄形に作り中を厨房にしている狭小店舗をたまに見かけます。ご主人一人で料理から下膳、勘定までこなす立ち呑みスタイルが定番いです。 この場合、カウンターだけを埋めるお客様の後ろにもう一列壁沿いのカウンターをつければ同じ10坪でも30人近く収容することが出来ます。 この手のお店にありがちな、お客さん同士で料理皿や飲み物を手渡ししてあげたり、お店の初心者におススメ料理を教えてくれたり非常に雰囲気の良いお店になっているところがほとんどです。 コロナ以降、以前のような飲み会が少なくなる中でアナログ的な人付き合いを疑似体験できることが人気の秘訣です。 無駄な人件費、余分な席をそぎ落とし高稼働できる店造りが可能だからこそ10坪の飲食店には繁盛の可能性が詰まっているのです。飲食店の「店舗移転」4つのタイプで考える注意点〜融資から居抜き退去まで解説〜