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厨房機器を売る(買取り業者の実態)
試しにインターネットの検索サイトで「 厨房機器 買取 」と入力すると実に215万件以上のヒット数が出ます。相当な数の会社若しくは商品情報がネットに溢れているのが分かります。 一般論として、商品が潤沢にあってそれを必要としているニーズも潤沢に存在していない限りこれほどの情報はないはずです。 その割には、買取り業者と実際に交渉した経験をお持ちの方は少数派です。耐久消費財である厨房機器はあまり売ったり買ったりを繰り返すものではないからです。 この厨房機器を買取る会社は厳密にいえば二種類存在します。「実際に買い取る会社」と「買取会社とお客様を仲介する会社」です。 仲介といっても表向きは買取会社を名乗っていますので区別することは難しいのですが、直接の買取会社の査定に比べ仲介会社は彼らのマージンが含まれますので、その分買取価格が安くなります。【プロが伝授】飲食店造作売買の落とし穴「内装・設備・厨房機器」
厨房機器の買取現場はこんな状態
車を新車で購入して半年で手放すことになった場合、売却価格は新車の8割ぐらいの価格で売れるものです。大型冷凍冷蔵庫を新品で買えば新車同様100万円以上の値段がします。 ところが、厨房機器となると同じ耐久財でも売却価格は極端に安くなります。驚くことに新品価格の5分の1程度までになってしまいます。複数年使用したものだとほぼ値段はつきません。 この値段、よくよく聞けば厨房機器を厨房から運び出す人工=人の手間、輸送費などの経費が別途かかることに起因しています。 10年以上使ってきた 厨房機器の場合ですと、現役で十分使えるものでも運び出すお金を差し引くと手元に残るお金はほぼ0円になってしまいます。 厨房機器の買取り現場ではよくある話のようですが、なんの知識もなく突然その価格を告げられたとすれば驚くというよりも落胆してしまうことでしょう。中古厨房機器はどこから買うのがいいか(リスクを知る)
買取り業者は買取った後商品をどうしているのでしょうか? 使用年数の浅いものは修理・手直しをして中古市場に出されます。新品価格の6割程度ですので買取り価格の約3倍の値段が付くことになります。それ以外の物は、スクラップとなりリサイクルされてゆきます。 厨房機器 を買うもう一つの選択肢にネットオークションがあります。 入札のタイミング次第では、中古厨房機器を店頭販売する実店舗に比べ相当安く買い求めることも可能です。実はこのネットオークションあまり知られていない大きな落とし穴があります。それは運搬・搬入方法に潜んでいます。 通常 厨房機器 を業者から買うと厨房内に設置までしてくれます。つまり販売価格は運搬設置料込みと言う訳です。ただ、競争が激しい分少しでも安く見せる為に運搬費別途になっている場合も見受けられます。 これに対し、ネットオークションのほとんどは軒先渡し、つまり飲食店の入り口までの搬送が一般的です。これはどういうことかというと、厨房への運び込みや設置は自分たちで行うか誰か人雇ってこないと設置できないということです。 もし専門業者に頼むとすると人工代は1人あたり2万円、2人で4万円の出費となります。折角オークションで安く買っても終わってみれば逆に高くついたという話も聞きます。オークションは引き渡し方法を確認してから入札するようにしましょう。中古厨房機器の最大リスクとは
中古販売店とオークションにはもう一つ大きな違いがあります。 それは動作保証です。一般的に中古品の保証期間というものはお店よって異なります。年式や前所有者の使用期間では全くつかないものもあれば、ちゃんと整備して一定期間動作を保証するものもあります。 ところが、オークションで買ったものはまったく保証がないどころか、専門の運送業者ではないところで運ばれてくるため確実に作動するとは限りません。 一般家庭でも一度引越しを経験した冷蔵庫は壊れやすいと言いますが、業務用の大型冷蔵庫も御多分に漏れず冷媒ガスが漏れたり、冷媒管が移動により詰りをおこしてしまいうまく冷えないなどトラブルを頻繁に起こします。 ネットで入札する時点では動作が確認されていたものでも到着時に壊れていたということは多く、もしそうなってもお金は返ってきません。このリスクはとても高いと言わざるを得ません。飲食店居抜き店舗の引き渡しで「よくある3つのトラブル」を解説~その予防策までも~
~まとめ~
厨房機器 を新品で揃えられるに越したことはないのですが、予算の都合上中古を選択することもあります。 有名メーカー以外にも 厨房機器 を製造販売しているメーカーは多数あります。最近では中国製の厨房機器が安く入るようになっており検討の余地はあると思います。 気を付ける点とすれば、故障時の修理・アフターサービスです。一度故障をすれば食材がダメになったり、最悪お店をひらけない事態になりかねません。有名メーカー以外の製品を購入する場合は、アフターサービスの有無を事前に確認する必要があります。 以前無名厨房機器メーカーと大手中古販売会社で提携関係にあったのですが、中古販売会社の反対で新品価格を安く設定できないとの理由で早々に提携を解消したと聞いたことがあります。 つまりこういうことだと思います。これほどのニーズがあるのに世間で名の知れているブランドの陰に安くていい商品を作るメーカーが隠れているようです。 日本全国を網羅する修理やメンテナンスのネットワークを持たなければ致し方ないようにも思いますが、今後このあたりの問題が解消されれば、家電製品と同じように 厨房機器 でもどんどんお手頃な製品が世に出てくることでしょう。飲食店で利益をだすには厨房のレイアウトを妥協するな!質問に答えて完成