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飲食店の売上不振は食後のテーブル清掃ルーテインを疑え!納得の理由と改善の糸口
Contents
飲食店の客単価について解説します
一口に客単価と言っても簡単ではありません。 かといって順番に整理をしてゆけばそんなに難しいものでもありません。 一種類しかメニューの無い飲食店があったとします。 一皿650円だとしましょう、 お客様の2割が飲み物も注文すると仮定すると一杯350円の2割で70円です。 つまりこの飲食店の客単価は720円ということになります。 この考え方をメニューの多い居酒屋やバルのような業態で考えるとすると以下の様になります。 まず、来店されるお客様が滞在時間内で注文される品数を想定します。 「一人2皿と飲み物が2杯」と仮定するとお二人で来店されると4皿4杯の注文となります。4皿=600円+800円+850円+850円 4杯=600円×4杯 合計=5,500円 客単価=2,700円(5,500円÷2人)合計5,500円は二人分ですから2で割ると一人当たり2,700円となり、 これが客単価となる訳です。
客単価から見た飲食店の「回転数」について解説します
ではこの2,700円という客単価をベースにいくつか検証をしてみたいと思います。まず開業を想定している「お店の規模」と「家賃」を見てみましょう。 想定しているお店の規模が23席、契約面積15坪、月額賃料20万円だと想定した場合どうなるでしょうか。 一般的に賃料は売り上げの10分の1におさえることが利益を生み出すセオリーと呼ばれています。つまりこの賃料であれば月額200万円の売上が必要となります。 月の営業日が25日、だとすると1日あたりの売上は8万円となります。 これを客単価で割ると1日あたりの最低来客数が求められます。 1日あたりの最小来客数 = 約30人 (200万÷25日÷2,700円 ) 席数が23席ですから「1.3回転」すれば達成できる計算です。 但し、満室状態ですべての席が埋まると言うのは現実的ではなく、もう一つ「満室稼働率」という計数を掛けます。満室稼働率を75%とします。 満席状態で6席は人がいない状態です。この6席は6人用テーブルに3名での使用やカウンター席で隣り合うお客様の間に一席空けるなどがそれにあたります。 この計数を使いより現実味のある回転数を求めます。 回転数 = 1.76 最低売上の8万円をクリアするハードルは、いっきに11万円近くまで上がります。飲食店の売上アップを13のキーワードから考える~店サポ記事編~
飲食店の客単価をコントロールする
開業前に想定した通りに売上が確保できるかどうか分析する必要があります。 上振れして思った以上に売上があがっていれば何の問題もないのですが、逆に想定に達しない時はどうしたらいいのでしょうか。 単純に値下げという訳にはいきません、何かしらの対策が必要です。・価格帯をチェック ・ドリンクとフードの割合をチェック
価格帯をチェック
まず価格帯についてチェックしてみましょう。 周辺の飲食店に比べ料理のクオリティーや量はどうか比較しましょう。その上で他店に比べ割高とお客様に映っているようであれば値下げをするか、別のメニューに入れ替えながら調整する必要があります。ただ安ければいいと言うことではありません。 高くてもいい素材を使い支払う代金に対してより満足感が得られれば注文は入ります。 よく看板メニューと呼ばれるメニューが原価率を上げ利幅は少なくなるもののその料理があることで集客につながり、別の利益率が高いメニューのオーダーも呼び込みます。結果繁盛に繋がるという訳です。ドリンクとフードの割合をチェック
次にチェックしたいのが客単価に占めるドリンクとフードの割合です。 通常お酒を出す飲食店の内居酒屋だとかバルのような業態ではフード6に対してドリンクは4の「6:4」になります。 ここでフードとドリンクが逆転していたりどちらも想定の数量がでていないとしたら問題です。 どちらかにポイントをおき工夫します。 例えば、原価率の低いハイボール(原価50円~70円/ジョッキ)は稼げる商品ではありますが、これを思い切って安く提供することで料理一品を多く注文頂く作戦です。 逆のケースもあります。 料理全般の原価率を上げイイものを安く提供する代わりに飲み物は少々割高に設定するのです。 つまりどちらか一方でお得感を出すみせかたにすることでリピーターを増やす作戦です。飲食店繁盛の法則その2:客単価よりも来店客数
理想の客単価に近づいたとしてもトータルの売上が伸びなければなにもなりません。 あえて時間帯や曜日で客単価を変える発想を持つ必要があります。 つまりお客様が途切れる時間帯やそもそも客数が伸びない曜日など客単価を下げて来店客数を稼ぎましょう。 仮に利益が出なかったとしても赤字にならなければいいのです。赤字にならない繁盛の法則
赤字にならない繁盛の法則はこうです。 食事やお酒の価格には原材料費の他に「人件費、家賃など」が含まれています。 大まかにいってこの3つだけで約85%になります。 つまり通常の価格から15%値引いても経費の部分がまかなえる売上がたてば全体売上は赤字になりません。 そればかりか一定数を越えた時点(3つを賄える分岐点)から先は売上全部が利益となります。 賃料の高い場所にある高級店は料理そのものよりも高額のお酒で利益を出していると言われています。 1本10万円もするワインなどが良い例です。 高いものをより高く売るのか、安いものをより安く売るのかお店の特徴がでる部分です。 今回取り上げた客単価は結果的に導かれるものではなく、最初から意図しておくものなのです。 これらを指標としてとらえ、微調整や大ナタを振るうことでお店の売上健全化に近づけることが重要なのです。 特に新規開店後は、来店客数が落ち着くころから週単位か少なくとも月単位では必ずチェックしましょう。それが繁盛店への近道なのです。飲食店家賃からみた「平均売上」を考える【業界人が語る】